投稿日: 2022年09月04日 04:30 JST
更新日: 2023年01月03日 01:00 JST
やっとサイトの公開まで漕ぎ着くことができました。
ということでサイト公開にあたり、それまでにやってきたカスタマイズについて何回かに分けて、公開していきたいと思います。
始める前に
環境は「GitHub Pages」上で「jekyll」を使用することを想定しています。そのうえでjekyllのテーマには「bulma-clean-theme」を使用し、これをカスタマイズしていきます。
ローカルシステムへの開発環境の構築やJekyllのインストールについては、当サイトでは説明しません。詳しく説明されている方が、たくさんいらっしゃいますので、そちらの方をご覧ください。
当サイトでは他のサイトでは書かれていないことを中心に説明します。
GitHub Pagesとは
GitHub社がユーザーに対して提供しているウェブホスティングサービスです。
これによって、GitHubに登録してるプロジェクトのドキュメントやその開発状況を記したブログを公開することができます。しかも無料で。
GitHubとは
それじゃ「GitHub」ってなんだ?
端的に言えばソフトウェア開発のためのソースコードホスティングサービスです。
これによって、インターネットを通じ複数のソフトウェア開発者で協調しながら開発を行うことができます。
まぁこれ以上詳しいことはググってください。
Jekyllとは
Jekyll(ジキル)とは、いわゆる静的サイトジェネレーターと呼ばれるものです。
Jekyllでは、ブログの記事をmarkdownやHTMLなどで記述したのち、Jekyllを用いて表示用のHTMLに変換するという形をとっています。
何でこんなまどろっこしい事しているのかと言うと、このページもそうですが、実際は色々なパーツが組み合わされてできています。例えば、
- 最上部のナビゲーションバー
- その下のタイトルスペース
- ブログ記事本体
- その横の最新投稿カード
- 等々…
これらをいちいち最初から書いていくこともできますが、それよりもパーツ群をレイアウトした雛形を事前につくっておき、必要に応じて雛形に文章を流し込む方が効率的です。
で、それをやってくれるものが「ブログツール」で、雛形に当たるのが「テーマ」または「テンプレート」となります。
この様なブログツールは一般的に、ページ生成はサイト閲覧者がリンクをクリックするたびに動的に行われるのが殆どで、WordPressやDrupalに代表されるシステムで採用されています。しかし、柔軟性や汎用性は高いものの、レスポンスが悪くなる傾向があり、Webサーバー側には高いパフォーマンスが要求されます。
一方、事前にサイトを生成しWebサーバーにアップロードしておく方法が、JekyllやHugoに代表されるシステムで採用されています。これにより柔軟性が犠牲になりますが、レスポンスが高く、Webサーバーの負荷も軽いものとなります。
結論的に、なぜJekyllを使うのか?
それは、GitHubの創業者の一人がJekyllの開発者であり、GitHub Pagesにバックエンドエンジンとして統合されており、GitHubとは非常に親和性が高いからです。
(ローカルPCにJekyllをインストールして、ローカルで生成したサイトをアップロードする使い方も可能)
bulma-clean-themeとは
bulma-clean-themeとは、前述したパーツをレイアウトしたテンプレート「テーマ」の一つになります。
Jekyll Themesを見てわかる通り、テーマは数百ほどのあります。その中でもシンプル過ぎずかつアレンジしやすいテーマということでC.S. Rhymes氏作成のbulma-clean-themeを使わせていただきました。
名前にもある通り、bulmaと呼ばれるCSSフレームワークが使用されています。
bulmaとは
bulma(ブルマ)とは前述の通りCSSフレームワークの一種です。
bulmaは同様のフレームワークbootstrapにかなり影響を受けていますが、bulmaはbootstrapと比べると…
- JavaScriptが不要であるため、他のJSフレームワークとぶつからない
- CSS100%なので比較的高速
- フレキシブル・レスポンシブルデザイン対応
- Sassを使うことでカスタマイズが非常に容易
- シンプルで見通しがいいので、覚えやすい
…と、CSSフレームワーク初心者にも扱いやすいものとなっています。はい、好きですよ1?何か?
設定
_config.ymlの設定
# Site Settings
lang: ja # 言語を日本語に設定(デフォルトでは"en")
favicon: /assets/img/favicon.png # faviconを設定
timezone: Asia/Tokyo # タイムゾーンを東京に設定
# 以下省略...
「lang:」で日本語を設定。
デフォルトで”en”になってしまうので設定しておいた方が良いでしょう。
「timezone:」で東京を設定。
デフォルトでは”UTC”になるのでそのままだと投稿日時とかの表示がズレてしまいます。
favicon(ファビコン)とは、ブラウザのブックマークやタブのサイト名の横に表示されるアレのことです。
当サイトのfaviconは、フリー素材のものを、当方で着色しものを使用しています。
かわえぇ
元画像はこちらになります。きつねさん、葉っぱ
# リモートテーマを設定
remote_theme: chrisrhymes/bulma-clean-theme
plugins:
- jekyll-sitemap
- jekyll-paginate
- jekyll-feed
- jekyll-seo-tag
- kramdown-parser-gfm
- jekyll-redirect-from
- jekyll-remote-theme # リモートテーマプラグイン追加
- jemoji # 絵文字プラグイン追加
# 以下省略...
次に、サイトの見た目を決める「テーマ」です。
テーマを構成するファイルをゴッソリ持ってくる方法もあるのですが、当サイトではリモートテーマ機能を用いて取得しています。こうした方がリポジトリ内もスッキリするし、サイト構築するたびに最新のテーマファイルを使用することが出来ると言う利点があります。 GitHub Pages自体リモートテーマには対応はしていますが、デフォルトでは有効になっていないので、設定でプラグインを有効にします。
ついでに絵文字のプラグインも有効にしておきます。
<-こういう絵文字を:fox_face:
という感じのショートコードで追加できるようになります。
ショートコードについては、こちらのemoji cheat sheetが参考になります。
ローカルPCで開発環境を作っている場合は、リモートテーマと絵文字のプラグインは入っていないのでGemfile
に追加してインストールしてください。
サイトアイコンの追加
デフォルトだとページ最上部のナビゲーションバーがサイト名だけでなんか寂しい。
というわけでサイトアイコンを追加してみました。
<div class="navbar-brand">
<a href="{{ site.baseurl }}/" class="navbar-item">
<img class="pr-2" src="{{ '/assets/img/favicon.png' | relative_url }}"> <!-- これを追加 -->
{{ site.title }}
</a>
以下省略...
</div>
ナビゲーションバー内のレイアウトは_include/header.html
のファイルにあるのでそれを編集します。
navbar-brand
クラスの<div>ブロックの中に、<a>タグでサイト名を設定しているところがあるので、サイト名の前に<img>タグを追加します。アイコンはfaviconと同じものを使用しています。
<img>タグのpr-2
クラスは、アイコンとサイト名の間のパッディングを追加するためのモノでbulmaのヘルパークラスです。
ナビゲーションバーに各種SNSボタンを追加
<div class="navbar-end">
{% if site.twitter_username %}
<a class="navbar-item" href="https://twitter.com/{{ site.twitter_username }}">
<span class="icon"><i class="fab fa-lg fa-twitter"></i></span>
</a>
{% endif %}
{% if site.github_username %}
<a class="navbar-item" href="https://github.com/{{ site.github_username }}">
<span class="icon"><i class="fab fa-lg fa-github"></i></span>
</a>
{% endif %}
<a class="navbar-item" href="{{ site.baseurl }}/feed.xml">
<span class="icon"><i class="fas fa-lg fa-rss-square"></i></span>
</a>
</div>
以下省略...
デフォルトで設定ではナビゲーションバー右側にGitHub Sponsorへのリンクがあり、これは_config.yml
内のgh_sponsor
をコメントアウトすれば消せますが、折角なんで各種SNSボタンに置き替えます。
navbar-end
クラスの<div>ブロックの中がそれにあたります。
<a>タグには:hover
等のスタイルを継承させるためにnavbar-item
クラスを追加します。
リンク主体のSNSボタンにはfontawesomeのフォントを使用しています。bulmaにはfontawesomeが元から組み込まれていますので改めて追加する必要はありません。
ここではbulmaのヘルパークラスのicon
クラスを使用していますが、これはアイコンフォント読み込み中に、アイコンの表示されるべき領域が潰れないように、スペースをあらかじめ確保しておくことで、いわゆるJumping2を防ぐためのものです。このレイアウトなら有っても無くてもどちらでも構いません。
アイコン名やアイコンイメージ等は、Search v5 Iconsから確認できます。
一つ注意点としてbulmaのFontAwesomeはVer5のfree版なので、中には表示できないアイコンもあります。
twitter_username: lazyfox1974
github_username: lazyfox1974
それそれのアカウント名は変更しやすいように変数で記述して、実体は_config.ymlで設定するようにしています。